厚生労働省は、2026年度の重点課題として「多様な人材の活躍促進」を掲げており、70歳までの就業機会確保や高齢者の処遇改善に取り組む企業への支援を強化しています。
少子高齢化が進む中、高齢者の豊富な経験・知識を活かした戦力化は、人手不足対策としても重要な経営課題です。
「65歳超雇用推進助成金」を活用して、高齢者が長く活躍できる職場づくりを進めましょう。
なぜ今、70歳までの就業機会確保が求められるのか
2021年4月に改正高年齢者雇用安定法が施行され、70歳までの就業機会確保が企業の「努力義務」となりました。
「義務」ではないものの、今後の法改正の動向や人材確保の観点から、早めに対応を検討しておくことが重要です。
- 65歳までの雇用確保:継続雇用制度の導入または定年の引き上げが「義務」
- 70歳までの就業機会確保:定年延長・継続雇用・業務委託・社会貢献活動参加等が「努力義務」
背景
日本の総人口に占める65歳以上の割合は約3割に達しており、高齢者の就労促進は社会保障の持続性にとっても重要なテーマです。政府は「生涯現役社会」の実現に向け、企業の取り組みを助成金で後押ししています。
65歳超雇用推進助成金とは
65歳以上への定年引き上げや高年齢者の雇用環境整備、処遇改善に取り組む事業主を支援する助成金です。
以下の3つのコースで構成されており、自社の状況に応じて活用できます。
コース名と主な対象となる取り組み
- 65歳超継続雇用促進コース:65歳以上への定年引き上げ、定年の廃止、希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入など
- 高年齢者評価制度等雇用管理改善コース:高年齢者の雇用管理制度の整備(能力・職務評価制度の導入、健康・体力測定の実施等)
- 高年齢者無期雇用転換コース:50歳以上かつ定年年齢未満の有期契約労働者を無期雇用労働者に転換
高齢者の処遇改善も重要なポイント
高齢者に長く戦力として活躍してもらうためには、雇用継続の制度を整えるだけでなく、処遇面の改善も欠かせません。定年後の賃金が大幅に下がるいわゆる「定年後再雇用による処遇低下」は、モチベーション低下や優秀な人材の流出につながる恐れがあります。
- 同一労働同一賃金の観点から、職務内容に見合った処遇の設定が求められます
- 能力・成果に基づく評価制度を導入し、年齢に関わらず意欲を持って働ける環境を整備しましょう
- 健康管理・職場環境の整備も、高齢者が安心して長く働くために重要な取り組みです。
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